次月の消費意向得点は前月から1.4ポイント減少、前年同月比2.2ポイント増加の50.2ポイントとなりました。
4ヶ月連続して前年を上回っていますが、伸び幅は縮小しています。暮らし向きの予測を見ると、「今後の景気」は悪くなると回答した人が増加し、低水準ながら安定していた景況感が悪化しています。「消費(家計)支出の引き締め」は次第に緩んできていましたが、5ヶ月ぶりに引き締めに向かいました。また、「物価について」は上がってきていると回答する人がこの2ヶ月間で急速に増加し、調査開始以来、最も物価高を感じている状況となっています。一方で、「今後の雇用」「今後の世帯収入」の見通しについては再び改善しており、雇用や収入に関しては安心感が得られているようです。内閣府発表の2月の消費動向調査では、基調判断を「ほぼ横ばい」と据え置いています。
雇用や収入への安心感は、シーン別10項目の注力度にも見ることができ、「仕事」の注力度は「家族との生活」を抑え2番目に高い数値を示しました。また、「大きな値の張る耐久消費財」は前月からやや増加し、前年をわずかに上回る状況が3ヶ月間続いています。しかし、家電エコポイントの需要などが続いていると考えられる一方で、回復傾向を見せ始めていた「趣味・遊び」「余暇・レジャー」への注力度は早くも頭打ちとなっており、また、「外食」が過去最低値となるなど、景況感悪化の影響も見受けられます。
暮らし全般については、「暮らしの総合満足度」が再び全年同月を下回り、今期における最低値を記録しました。もう少し詳しくみてみると、男女別やエリア別、職業別による差は見られず、年代別においてのみ20代よりも30代?50代の満足度が低いという結果が見られました。「治安」に対する満足度は回復、「住んでいる地域」の満足度は依然高いまま、「経済」に対する満足度は最低水準であるものの横這いを維持しています。30代、40代、50代の県民の不満はどこにあるのか?次月も注目したいと思います。また、今回の東日本巨大地震が岡山の生活者心理にどのように影響を与えているのかについても分析してみたいと思います。