消費意向が上向きに。家計支出は不安定化。

次月の消費意向得点は前月差0.3ポイント増加、前年同月差3.1ポイント増加の54.5ポイントとなりました。4ヶ月連続の減少が止まり、過去同月とは逆の動きを見せています。男女別では、5か月ぶりに女性の消費意向が増加しました。年代別では、年代が高くなるほど消費意向が強まっています。時節柄、歳暮準備の影響もあるのではないでしょうか。全体を眺めてみると、今期の消費意向得点の動きは大変穏やかです。3月の大震災が生活者の消費に対する考え方に影響を与えているかもしれないこと、また、家電エコポイント、エコカー補助金・減税、たばこ増税など、多くの政治政策・経済政策にこれまで私たちは参加してきていることなどが感じられます。

 暮らし向きの予測を見ると、「今後の景気」見通しは悪化。今年の3月・4月に次ぐ過去3番目に低い値となりました。「今後の雇用」に対する不安は再び増加し、前月の和らいだ状況は一時的に終わる結果となりました。「消費(家計)支出の引き締め」具合は、引き続き前年水準を上回り緩んだ状況が続いていますが、今月はきつく引き締められました。この3ヶ月間、財布の支出は大幅な増減を繰り返しています。「今後の世帯収入」の見通しは、全体では前月からやや増加したものの職業別差が見られ、会社員については下降傾向となっています。「物価について」は6割超の人が上がってきていると回答しています。海外の経済減速や歴史的な円高などの具体的な影響は、生活者にとっては計りかねるところでもあるでしょう。内閣府発表の10月の消費動向調査では、「消費者マインドは持ち直しのテンポが緩やかになっている」と基調判断を下方修正しています。

 暮らしシーン別10項目の注力度を見ると、5項目「仕事」「趣味・遊び」「余暇・レジャー」「学び・教養」「貯蓄」が前月から増加、10項目すべてが前年同月を上回っており、暮らしへの関心が回復してきています。また、10月時点の同月比で3年連続増加となっているのが「食費・外食」「仕事」「学び・教養」「健康管理」の4項目です。このうち「仕事」「学び・教養」「健康管理」においては、最高値水準が維持され、最低値の底上げも続 いていることから、岡山の長期トレンドといえるかもしれません。

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「岡山生活者意識調査」11月の消費意向得点
20111124.pdf
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