次月の消費意向得点は前月差3.6ポイント減少、前年同月差0.3ポイント増加の51.9ポイントとなりました。前年同様の動きで、12月・1月の一服感が出ていると見られますが、今回はその減少幅が大きく、男女別・年代別すべてのセグメントで今期最低点となっています。
暮らし向きの予測を見ると、「今後の景気」の見通しは前月からさらに悪化し、昨年の3月、4月に次いで過去3番目に悪い結果となりました。「今後の雇用」に対する不安は和らいでおらず、前年・前々年同月よりも若干強まっている状況です。「今後の世帯収入」の見通しは、減ってくると回答する人が増加し、昨年3月?6月まで続いていた最低水準にまで一気に落ち込みました。「消費(家計)支出の引き締め」具合は、昨年10月に引き締めに転じて以降今回も全く緩むことがなく、この3か月間は前年よりもきつく引き締められています。「物価について」は、上がってきていると回答する人が再び増加し、6割を占めるに至りました。内閣府発表の1月の消費動向調査では、基調判断を「このところ持ち直しの動きが見られる」と上方修正しています。
暮らしシーン別10項目の注力度を見ると、前月から増加しているのは「仕事」「学び・教養」「大きな値の張る耐久消費財」の3項目。中でも「学び・教養」「大きな値の張る耐久消費材」は2か月連続増加となっています。また、「大きな値の張る耐久消費財」は1月としては異例の高ポイントで、50代や20代男性、30代女性などが高くなっています。政府の 財政政策に懸念はありつつも、住宅支援策やエコカー補助金の復活、円高・ユーロ安などが注力を高める要因になっていると考えられます。
暮らし全般の満足度5項目については、「政治」「経済」「暮らしの総合満足度」が前月から若干増加しました。「経済」は低レベルながら今期では最も高い満足度となっています。ただ、職業別をみると、公務員や自営業などの満足度が高いの対し、会社員などは低くなっており、民間企業側は厳しい経営が続いてる様子がうかがわれます。一方減少となったのは「治安」「住んでいる地域」で、「住んでいる地域」は4か月連続減少、20か月ぶりに20ポイントを切る結果となりました。とはいえ、前々年度の水準に戻ったともいえます。B級グルメの活躍、瀬戸内国際芸術祭などで岡山愛に火が付き、昨年の震災がはからずも醸成を促したおかげで、地域への満足度が高まった一面があります。外部評価や外部との比較が薄れれば、岡山の生活者の本来の地域満足度というのは、この水準が正しいのかもしれません。