9月の岡山県民の消費意向得点は45.7ポイントと再び落ち込む。30~40代女性の意欲減退が大きく影響。

 一般に消費意向の季節変動は、7月をピークに8、9月と落ち込み、再び年末消費需要期に向かって高まる傾向を示しますが、今年は例年になく消費意向が低調で、未だに消費意向得点が50ポイント水準をクリアできない状態です。

 9月度見通しで意向度は4~5月期の水準まで落ち込み45.7ポイントとなっています。前月に比べ大きく減少しているのは「30代(49.2→44.6p)」および前月のけん引役であった「40代(48.7→45.9p)」です。また、両年代ともに「女性(30代4.9p減、40代4.0p減)」が大きくダウンしています。職業別では「専業主婦47.6→43.2p」の意欲減退が目立ち、家計における消費引き締め意向が読み取れます。

 暮らしシーン別注力度の観点からみると、前月と比べて増加したのは「貯蓄(64.9p前月差+2.1p)」「仕事(59.5p同+1.2p)」「地域活動(39.4p同+1.5p)」で、日常生活への回帰がみてとれます。一方、大きく後退しているのは「観光・行楽(49.4p同-7.0p)」「食費・外食(48.5p-3.8p)」「家族との生活(69.9p同-3.6p)」で、これらはいずれも8月度において大きく伸びたファミリーコミュニケーション夏休み生活充実分野です。夏のボーナスも支給され、夏休みは大いに家庭団 らんにも注力し、秋から少し引き締めていこうといった生活が想像できます。

 消費意向が停滞している中で、景気回復はどう捉えられているのでしょうか。8月末の景気回復実感者はモニター537名中31名で5.8%と再び増加しています。しかし1月や3月、さらに5月には40名前後、率にして7%の実感者が存在していたことを考えると、まだまだ景気回復というには程遠い感があります。実感者31名モニター個人での生活インサイトの特徴でみても、2か月連続で回復実感を抱いている人(リテンション)が昨年11月以降16~17名水準であったものが7月、8月に至っては共に13名とダウンしていることも、今ひとつ回復実感のない夏であることを表しています。

 ただし消費意向得点は景気回復実感者では57.1ポイントと高いことに注目できます。また、暮らしシーン別注力度でみると、回復実感を抱く人は「食費・外食70.2p(全体48.5p)」「観光・行楽65.3p(同49.4p)」「人づきあい70.2p(同54.9p)」といった分野で高い注力度をみせています。そして、全体の注力度は低いものの、景気回復実感者は今月も「大きな値の張る耐久消費財購入40.3p(全体28.4p)」に注力していることに注目できます。

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「岡山生活者意識調査」9月の消費意向得点
20140909.pdf
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