6月の岡山県民の消費意向得点は43.7ポイント。20代の伸びに対し30代が大幅落ち込み。女性会社員と経営自営層で意欲減退。

 6月の消費意向得点は、前月度から1.2ポイント落ち込み、前年に比べても0.9ポイントダウンしました。6月の意向度としては調査実施以来過去最低値を示し、消費意向はなかなか浮上しそうにありません。層別の推移を見ると、男女別では着実に伸びてきた男性が再び意向得点を下げています。年代別では前月の伸びが顕著であった30代が再び大きく後退し、代わって20代が53ポイントまで上がっています。職業別では、パートと専業主婦が着実に意向を高めています。逆に大きく落ち込んでいるのは女性会社員で、前月の反動か50ポイントを割っています。また、経営自営層も3か月連続で意向水準を低下させてきているのが特徴的です。

 暮らしシーン別注力度を見ると、70ポイント以上という高い水準であるのは「健康管理」「子供の教育」です。中でも「子供の教育」は、前月だけでなく前年度と比べても注力度が高く、教育熱の高さを裏付けています。また同様に前月、前年ともに上向いているのが、「仕事」に対しての注力度です。この1年は大きく落ち込んでいないため、消費回復のカギとして今後の動き に注目です。さらに「仕事」と連動して2か月連続で前年度を上回る高い注力度となっているのが「大きな値の張る耐久消費財」で、個人消費の回復に期待を持たせています。一方、減退しているのは「レジャー総合」で、とりわけ「観光・行楽」が前月度の反動で大きく減退していることも当月の特徴として指摘できます。

 さて、「仕事」と「大きな値の張る耐久消費財」に底堅さが見られ始めたことで、個人消費の先行きもしくは景気回復の今後は明るいのでしょうか。この点について当調査モニターの方々は景気回復をどのように実感しているのかを見ておきます。今回の景気回復実感者は487名中20名(4.1%)と、人数も実感者比率も上向いており、3月から着実に比率を高めています。前年同期と比べてもやや高い水準を示しています。これを2か月連続で回復実感を抱いている人(リテンション)の動きによって確認してみますと、リテンション者は12名で比率にして2.5%を示し、前年度に比べるとかなり高い水準を示しています。今後の景気回復については比較的緩やかな推移を続けていくものと考えてよいでしょう。

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「岡山生活者意識調査」6月の消費意向得点
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