1月の岡山県民の消費意向得点は44.9ポイントと盛上りを欠く中、男性や50代以上が善戦。

 1月の消費意向得点は44.9ポイントと、前月から1.1ポイント減少しました。前年同時期比は、昨年8月よりほとんど差はなく推移していましたが、今月に至って前年水準を大きく割り、再び差を広げようとしてい ます。

 男女別を見ると、男性が前月水準を保っているのに対し、3か月連続で伸びていた女性は大幅に減少して おり、このことが全体ポイントを低下させた大き要因となっています。年代別では、20代~40代でいずれも 大きく落ち込む一方、50代以上層が着実に増加してきている点に注目です。職業別では、専業主婦、男性会 社員を除くほとんどの層が前月より低下しており、とりわけ女性会社員とパートタイムでの低下が目立って います。

 消費意向得点に盛り上がりが見られない中、暮らしシーン別注力度を見ると、まず70ポイント以上の高い 注力度を示す「家族との生活」「健康管理」「子供の教育」の三大ニーズについては、「健康管理」に関す る注力度に陰りが見られるのに対し、「家族との生活」は「子供の教育」は安定して高い注力度を持続して います。着実に注力度が強まってきているのは「大きな値の張る耐久消費財」と「食費・外食」の2項目で、前者は 9か月連続、後者は8か月連続して前年水準をクリアしています。モノ消費、サービス消費に代表される耐久 消費財購入、食費・外食需要への注力度が高まってきているのは、個人消費による景気回復が緩やかな拡大 に向かっているひとつの証拠であるといえるでしょう。

 さて、今回の景気回復実感者は550名中37名(6.7%)と、人数、実感者比率ともにこれまでの最高値を示 しました。この1年程は、6月末を例外として春先から9か月間は順調にその人数と比率を高めてきていま す。これを2か月連続で回復実感を抱いている人(リテンション)の動きによって確認してみると、リテン ション者数は16名と前月より1名減少し、比率でも再び3%水準を割っています。リテンションの考え方は変 動に対する短期的な安定性をみるのに適していることから判断すれば、当月の景気回復の実感者数や比率は 着実に増えてはいるものの、それが安定しているとは言えず、回復が持続していると感じている人はまだ低 水準です。回復実感者が増えたことだけで判断するのではなく、ここ2~3か月のリテンションの高まりの動 向を合わせて見守る必要があります。

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「岡山生活者意識調査」1月の消費意向得点
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